3分でわかる / 初めての方向け

このデモは、
地下をどう
予想する?

難しい計算式を知らなくても大丈夫です。何を材料にし、どこで止まり、結果をどう読めばよいかを順番に説明します。

1. 何のための仕組み?

地下は、実際に掘るまで直接は見えません。しかし、すべての候補地を同時に掘るのは高価です。

geocastは「次にどこを調べると判断材料が増えるか」を考えるための、調査前の下書きを作ります。
1

候補を作る

地層、地盤の硬さ、硬い層の深さについて、ありそうな姿を示します。

2

迷いの大きさを示す

1つの断定値ではなく、予測の幅や別の候補も一緒に出します。

3

次の調査を決める

不確実性が大きい場所を見つけ、現地調査の優先順位づけに使います。

2. 何を材料にする?

主な材料は、過去の公共工事などで地面を掘ったときの記録です。

ボーリング柱状図

どの深さに砂・粘土・れきなどがあり、地盤がどれくらい硬かったかを縦長に記録した資料です。

地形・地質の情報

平地か山地か、どの地質区分に入るかなど、場所どうしの似ている度合いを考える補助材料です。

位置と業務のまとまり

緯度・経度と、同じ工事で作られた記録のまとまりを使い、評価時の「答えののぞき見」を防ぎます。

AIがインターネットの文章を読んで想像しているわけではありません。 公開資料から取り込んで整形・検査した数値や分類を、決められた計算手順で比較しています。

3. どう予測する?

地点を入力してから結果が出るまでを、5段階に分けると次のようになります。

1

場所を入力

緯度と経度で、新しく知りたい地点を指定します。

入力
2

安全ゲート

監査済み6地域の中にあり、かつ正式な記録が1km以内にあるかを先に確認します。

条件外なら停止
3

参考にする近隣記録を選ぶ

距離に加え、地形・地質やデータの役割を見て、使える記録だけを集めます。

近隣を検索
4

項目ごとに予測

地層、N値、支持層は性質が違うため、それぞれに検証済みの方法を使います。

別々に計算
5

候補と不確実性を表示

中央値だけでなく、予測区間、確率、データがない深度も表示します。

結果

4. デモ画面の見方

例: 札幌受付できる
  • 監査済み地域の中にある
  • 正式な記録が約920m先にある
  • 1km以内なので予測へ進む
例: 東京受付しない
  • 今回の6地域の外にある
  • 近くに今回使える正式な記録がない
  • 数字を作らず、理由を表示して止まる
「予測しない」も大切な結果です。 知らない場所まで無理に色を塗ると、見た目はきれいでも誤解を生みます。このデモは提供できる範囲を先に限定します。

デモの小さな色付き地図は、正式な記録までの距離を250m四方のマスで集計したものです。地層図や危険度マップではなく、個々のボーリング位置も表示していません。

5. 札幌30mの例を読む

デモに固定表示している実際の予測標本を、初心者向けの言葉に置き換えます。

入力: 北緯43.05 / 東経141.35 札幌の一点を、深さ30mまで依頼
地層

0.5〜8.0mは「れき」が最有力で48%。80%候補には砂と粘土も含まれます。

読み方: れきと断定はできません。深さ7.5m分だけ出ており、それより深い地層は「記録不足」です。

N値

5つの深度だけに予測があります。例として5.25mは中央値42、予測区間28〜58です。

読み方: 中心は42ですが、実際にはかなり上下し得ます。50以上になる推定確率は22%です。

支持層

定義上の支持層深度は中央値8.0m、予測区間0〜18.7mです。

読み方: 「必ず8m」ではありません。幅が大きいため、現地調査で確かめる価値が高い地点です。

6. 用語をやさしく

用語このデモでの意味
ボーリング孔細い穴を掘って、地下の状態を調べた地点です。柱状図は、その結果を深さ方向に並べた記録です。
JIS9土の種類を9桁のコードで統一して表す形式です。表記ゆれの少ない「正式な地層記録」として扱います。
N値標準貫入試験で得られる、地盤の締まり具合や硬さの目安です。一般に大きいほど硬い傾向がありますが、それだけで安全性は決まりません。
支持層このシステムでは「N値50以上が連続する最初の深さ」と機械的に定義した目安です。設計者による支持層判定そのものではありません。
中央値予測の候補を小さい順に並べたときの真ん中です。「正解が必ずその値」という意味ではありません。
80%予測区間同じような予測を何度も行ったとき、実際の値がその範囲におよそ8割入るように調整した幅です。このデモで確認できた実績は約77〜81%です。
欠測必要な記録がなく、値を出せない部分です。0ではなく「分からない」を意味します。

7. 精度の読み方

方法を評価するときは、答えを隠した孔を予測し、単純な方法と比べました。項目ごとに結果が違います。

地層 / 良化
+2.7pt

単純な近隣法より、最有力の土質分類が正解した割合が平均2.7ポイント上がりました。

支持層 / 良化
+2.07m

深さの平均的なずれが、単純な方法より2.07m小さくなりました。

N値 / HOLD
−0.96

検証対象の工夫は単純な近隣法よりRMSEが0.96悪化。N値は改善済みとせず、参考分布として表示します。

全部に同じ「AIらしい方法」を使わないのがポイントです。 検証で良くなった地層・支持層には地形や地質の似かたを使い、悪くなったN値では採用しません。

8. できること・できないこと

できること

  • 調査前の地盤仮説を作る
  • 不確実性の大きい地点を見つける
  • 次のボーリング調査の優先順位を考える
  • 監査済み範囲外では安全に止まる

まだできないこと

  • 地盤調査や専門家の判断を置き換える
  • 全国どこでも予測する
  • 建物の基礎形式や安全性を確定する
  • すべての深度に必ず値を出す
「社内限定MVP」とは?

価値を試せる最小版ですが、使い方・地域・利用者を限定して運用する段階です。チームデモはGO、社内利用は条件付きGO、外部向け本番提供はHOLDです。

1km以内なら、必ず正確ですか?

いいえ。1kmは予測を始めてよい最低条件です。地下は近距離でも変化するため、結果の予測区間と欠測を必ず一緒に見ます。

なぜ全国対応にしないのですか?

未知地域でも同じ精度が出る証拠がまだ足りないためです。現在は、データと評価がそろった6地域だけを受付対象にしています。

9. 1分で紹介するなら

この3点を伝えれば、デモの意図が分かります。

  1. 「過去のボーリング記録から、新しい地点の地層・N値・支持層の仮説を作ります」
  2. 「結果は断定値ではなく、候補と幅で出します。記録が足りなければ出しません」
  3. 「目的は調査をなくすことではなく、次にどこを調べるかを決めやすくすることです」
解説を閉じてデモを試す →